養殖と完全養殖の違い
本来養殖は卵の孵化から仔魚→幼魚→成魚に至るまで、完全に人工的に行われるものである。 一方で畜養とは天然の海で幼魚を捕らえ、それを人工生け簀の中で成魚まで育てるというものである。 本来天然資源に打撃を与えないという意味での養殖とは完全養殖のみを指すはずである。
しかしながら養殖は完全養殖以外のものを包含している場合が多い。
養殖
天然の卵か孵ったばかりの稚魚を捕まえてきてそれを生け簀の中で成魚になるまで育てるというもの。
蓄養
天然の若魚を捕まえてきてそれを生け簀の中で成魚になるまで育てるというもの。
完全養殖
卵から孵化させ生け簀の中で成魚になるまで育てるというものがサイクル化しているもの。人工孵化から育てた成魚が産卵し、その卵を再び人工孵化させるというもの。天然の卵や稚魚に頼ることなく持続的な養殖を行うことを指す。
今までの養殖では天然の水産資源が必要だったが、それらに頼る必要がないという点で完全養殖は革新的。
一般に天然と養殖のマグロだと天然のものの方が美味しいと答える人が多いのではないだろうか?
しかし夏の本マグロでは養殖の方を美味しいと答える人が多いようである。本マグロの旬は冬であり、夏はトロが少なく養殖の方が脂乗っている。
一概に養殖が悪いとは言えないのだ。